~東日本巨大地震に際してのメッセージ~

3月11日に大きな地震があり東北太平洋沿岸には津波が押し寄せ、多くの方が亡くなった上にいまだにたくさんの方が行方不明のままで、各地の避難所には難を逃れたたくさんの方が今もたくさんいらっしゃいます。また避難中にお亡くなりになった方々も大勢いらっしゃいます。大惨事を前に、発する言葉が見つかりません。

お亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈りすると共に、行方不明の方々の消息が少しでも早くわかること、そして避難生活を強いられている方々が一刻も早く安定した生活を送られる日が来ることを強く、強く祈らずにはいられません。この場を借りて心よりお見舞い申し上げたく存じます

私は指揮者=音楽家としてこの未曽有の惨事を前に、自分が何をすべきか、自分の果たすべき役割は何なのかを強く自問しています。もちろん音楽が人の心の支えになり得る大きな力となることはわかります、が実際にどう活動すれば直接被災に遭われた方々の心に届くことができるのかについては、まだその方法を知りません。むしろ現地に赴き支援活動を行うことがいいのでは?とも思うことがあります。

しかし私の置かれている立場や役割について振り返れば、そこから何かを発信し、何かを行うことができないのかと考えるようになりました。今世界中から注目されている「日本人」という立場から…、指揮者として数多くの人に接するという立場や役割から…、あるいは一個人として…、音楽に携わることで音楽を祈りを込めて演奏し続けたく思っています。

今世界中の国々の、見知らぬたくさんの方々からの大きな支援の声、そして我々日本人の中からの日本を元気づけたいとの大きな声が聞こえてくるようになりました。私もその活動を私の立場から支援・応援すると共に、日本人の一人としてもたくさんの方々に向けて祈り続けたい ~Pray for Japan~ と思っています…。

井﨑正浩